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【DQ11】星屑の旅人

第4章 更夜の誓い


もがく○○だったが、シルビアの腕は優しく○○を縛める。

――屈強な男たちを打ちのめし、赤毛を締め落した腕とは、到底思えないほどに。

途端に、安堵が潮のように押し寄せた。
「…言いたいことは多々あるのよ」
ほんのわずかに○○を睨むシルビア。
「無事でよかった。帰りましょ、○○」

――その一言が、胸の中にすとんと落ちた瞬間に、○○の目じりに新たな涙がにじんだ。

シルビアはたぶん、何もかも分かっているのだ。
○○が今感じている、痛いほどの後悔も、身の置き場のなさも。

困惑、孤独、あるいはもっと、言葉にならないような感情も。

「…うん」

――落した言葉は、夜に吸われるように消えていった。

○○は黙って、シルビアの胸板に頭を預ける。
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