第8章 派生④カラ松END
「松奈」
カラ松さんが私に近づき、頬に手を当て、キスをした。
「二人きりだな」
「……はい」
カーテンをつけていない窓の外は、青がまぶしい。
抱きしめ合うと、それだけで一つに溶け合っている気分になる。
「シャワー、入ろうか」
いきなり?とか思わない。すでにカラ松さんはその気らしく、私に身体を押しつけるようにしていた。
何か、どうでもよくなってきた。サイコパス松さんでも何でも。
こんなだからダメなのかなー、私、と思いつつ、私は肩を抱かれ、お風呂の方に連れて行かれたのであった。
…………
目を開けると、知らない天井がある。
昨日までは怖かったけど、今は違う。
「松奈……」
カラ松さんは起きていて、私を抱き寄せる。
そして私の喉や鎖骨に口づけし、手を腰に這わせる。
私もカラ松さんの身体を触りたくなり、そのまま……何か変な雰囲気になる。
ホテルとは違う、薄いお布団だけど、松野家よりずっと狭い家だけど。
何を気にすることも無く抱きしめ合える。
それがこんなに嬉しいことだったなんて、知らなかった。
「松奈!……マイハニー……俺のエンジェル……ヴィーナス!」
えーと、台詞はさておき、カラ松さんはバッと身体を起こして私を押し倒す態勢になった。
私の身体に触れ、あちこちに口づけてくる。手があらぬ場所に伸び、
「まだ終わりたくない。もっと、最高の夜にしよう?」
私の手を取り、手のひらに口づけると、悪い笑みを見せ、
「今夜は寝かさないぜ? 子猫ちゃん」
う……っ!!
台詞が寒いとか言ってる場合じゃない。
「ち、ちょっと待って下さい。せめてあと×回くらいで……」
「子猫ちゃんは良い子だから、もう△回は上乗せ出来るだろう?」
私の下着に手をかけ笑う、サイコパス松さん。
「人を何だと思ってんです。私、ついさっきまで監禁されてたんですけど!?」
前言撤回。一緒に過ごせて全然嬉しくない。
今すぐ私を寝かせろ!!
ジタバタもがくが、カラ松さんは私を押さえ込み、
「暴れるキティも可愛いな。大丈夫。俺が全てリードするから」
一瞬、私が寝落ちしてもヤリ続けるのではという不安にかられる。
「マイエンジェル……」
でもキスをされると、何かどうでもよくなってくる。