第8章 派生④カラ松END
「あの~、通算三回目の割に、慣れてますよね~?」
好感度が下がったせいもあり、私の声がちょっと冷たくなる。
もしや風俗で経験値を積んだ? だったら首を出せ、この場で成敗してくれる!!
けどカラ松さんはフッと笑い、
「ハニー。安心してくれ。他の女に気を移したりしない。
全てはイメージトレーニングの成果だ!!」
はあ、なるほど。それなら納得……出来るかっ!
「イメトレって、いい感じに言ってますけど、結局はシ○松のことですよね!?」
「マイハニー。女の子がそんなことを言ってはいけない」
私の頭をなでなでしながら、
「まあ否定はしない。あの後ろ姿……君の秘密のヴェールに隠された秘密に手を伸ばし、羞恥を出すまいと耳まで真っ赤にしながら平静を装う君の欲望に指を――」
「誰が変態妄想の内容を聞きたいと言ったっ!!」
「ぐはっ!!」
下からのボディーブローがキマった。
「あー、もう帰る。何か冷めたから帰ります。支払いよろしく!」
カラ松さんの下で身をよじり、ベッドから下りようとしたが、
「マイハニー。そんなことを言ってももう逃げられないぞ」
と捕まえられてしまった。
私をベッドにうつぶせにさせ、カラ松さんはうなじに口づけてくる。
「松奈……」
やけに後ろを撫でてくるのは、写真のせいだろうか。
「くすぐった……や……だ……」
音を立てて髪の毛にキスをされ、手を回して前ボタンを外され、ゆっくり上が脱がされる。
あらわになった肩にまた口づけ。
そっとブラのホックが外され、背筋をつうっと指でなぞられ、つい背がのけぞる。
「……や…だめ、です……」
「だめ? 俺には逆に誘っているように聞こえるがな」
胸に触れられ、身体が震える。肩に軽く歯を立てながら、大きな手で胸を包まれ、指先で丹念に愛撫される。
「あ……ぁっ……そこ……や……!」
「こっちを、向いてくれ……」
潤んだ目で振り向くと、私の顔を見たカラ松さんがハッと目を見開いた。
なぜかみるみる顔を紅潮させ、バッと私に唇を重ねた。
「ん……から、まつ、さ……」
また長いキス。互いに舌を求め合い、唾液を飲み干した。
もっと触れてほしくて、手で身体を支え、上半身を持ち上げる。
カラ松さんも応じて起き上がり、足の間に私を抱っこする格好になった。