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【松】六人の兄さんと過ごした三ヶ月

第8章 派生④カラ松END



 その間もしつこくお尻を触られ、耳だの、うなじだのに口づけられ、もう頭がグルグルする。
「……そういうの、止めて……っ!……」
 耐えきれずに叫ぶと、

「そうだな。このままではハニーの下着がダメになってしまう」
 下着の上から、秘部を指先でグリグリされ、

「う、うるさい、うるさいっ!!」

 キレて暴れたけど、カラ松さんの腕の拘束は、私程度では解けない。
「怒らないでくれ、マイエンジェル。嬉しくて事を急いてしまった。じゃあ行こうか」
「ああ、はい――って!」
 ヒョイッと両腕で抱えられ、パニックになる。お姫様抱っこ、再びである。

「ちょっと、下ろして下さい! 歩ける! 歩けますからっ!!」
「心配するな。マイハニーはリンゴ三十個分くらいにしか感じない! 何ら苦ではないさ!!」
「え? それ、軽いの重いの!? 自分の腕力、自慢してるだけなの!?
 下ろして、てかバスルームはそっちじゃ――」

 言い終わる前に、丁重にふっかふかベッドの上に下ろされた。
「マイハニー……愛している……」
 カラ松さんが私に覆い被さり、キスをした。そして上着を脱ぎだし――。
「え、いやだから、シャワー……」
「問題はない。こんなこともあろうかと、自宅で入ってきた!」
 …………。
 そういえば確かに、さっきちょっと石けんの匂いがしたけど。
「あ、あの、まさか、家を出る前からホテルに入ることを想定して行動を?」

「フッ。俺の大人の魅力が、子猫ちゃんを落としてしまうかもしれないと思ってな」
 キザッたらしく前髪をかきあげる。

 ……トド松さんが、カラ松さんを指して『カラ松兄さんは痛いの通り越してサイコパスだから』と言っているのを聞いたことはあるが。
 そういえば一回目のも、何だかんだでカラ松さんの策略にハマったようなもんだし。

 どこまでが計算ずくで、どこからが天然なの?
 怖ぇー! サイコパス松怖ぇー!!


 カラ松さんへの好感度を一気に落としている間に、カラ松さんは私の服を脱がしにかかっている。

「あ、ちょっと待って下さい。自分で……」
 もう私がシャワーに入りたいんだと言っても、聞いてもらえそうにないので諦める。
 制止したけど、カラ松さんは手早く私の服を取り払い、ベッド下に放り投げた。

「マイエンジェル……」
 そう言って私の肌に口づける。

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