第8章 派生④カラ松END
「……ぅ……や……っ……だ……」
手で、舌で、動物並みの勢いで、痛いくらいの愛撫をされる。
その間に足を絡められ、勃ち上がった性器が私の下半身にグイグイ押しつけられた。
「ん……ん……だめ……や……っ……」
舌先で先端を転がされ、荒っぽく胸を舐め回されるたびに、背筋がゾクゾクする。
刺激が一旦引いたかと思うと、カラ松さんは顔を上げ、私にキス。
そしてまた、さっきと同じくらいにしつこく舌を絡めてくる。
焦りと羞恥でもがいた。でも抵抗するほどに、カラ松さんが熱くなっているような。
そして私の声色も少しずつ変化する。
「だから、ダメ、だから……やだ……やめ……」
抵抗しているのに、ねだっているような、変な声。
やがて私の抵抗が完全に消え、カラ松さんの片手が、そっと私の手首から離れる。
私は快感と拒絶と戸惑い、そして罪悪感でどうすればいいのか分からない。
快感?
……もう、カラ松さんも気づいているはずだ。
私はこんな犯罪行為をはたらかれ――嫌じゃない。
でもこれは、私の中で封印されているはずの感情だった。
何でこんなことに。
私が馬鹿な真似をしたから……。
「松奈……すまない……本当に……」
なのにカラ松さんは泣きそうで、絞り出すような声で謝ってくる。
「ごめん。最低だよな。嫌だよな。でも、どうしても、止められ、ない……」
いや本当に泣いてる。
いつもの格好つけの仮面がはがれ、ポロポロと涙が私の頬に落ちてくる。
私はしばらくためらい、ついに両手をのばし、ゆっくりとカラ松さんを抱きしめた。
「……!?」
目を見開くカラ松さんに、
「止められないのなら、優しく、して、下さい……」
何を言ってるんだろう、私も。ここは殴って罵って拒絶して逃げ出すところだろう。
私にも、ニート六つ子のクズが移ったかなあ。
……人のせいにするなって? そうかも。皆も私も、最低のクズだ。
カラ松さんはまた泣きそうな顔になる。
「努力は、してみる。でも……抑えられるか……。
ごめん……松奈……こんなに優しい君に、俺は何てことを……」
優しいってか、私もクズなだけです。