第7章 派生③おそ松&チョロ松END
※2章135ページより分岐
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「イヤミ社長~」
「ダメったらダメざんす!!」
と、しばらく押し問答が続き、ついに――。
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「すみませ~ん、どうも妹がご迷惑を~」
「お邪魔しました~」
「永久に来るなざんす!!」
泣き声を背に、私はズルズルと河川敷を引きずられていった。
「人様に迷惑をかけるなって、あれほど言ったのに、何やってるんだよ」
あなたがそれを言うか、チョロ松さん。
「どうしたんですか? 午後どころか夕方から起きてくる勢いのお二人が、午前中から起きているなんて。奇跡的なこともあるものですね」
「だんだん口が悪くなってるね~、松奈~、誰の影響かな~」
おそ松さん、頭をグリグリしないで。間違いなく、クズニート六人の影響かと。
「てか一松さんは?」
私をどこぞに連れ込む口実を兼ねて、真っ先に来そうなものなのに。
「まだ寝てるよ。ちょっと筋肉痛らしいけど、昨日何かやったの?」
……普段猫と戯れているだけのニートに、やはり肉体労働は過酷であったか。
「で、なぜお二人が早起きで、しかもビシッと決めてるんです?」
お二人はいつもの格好では無く、ネクタイをしめた青ジャケット姿だ。
そう言うと、二人は嬉しそうになった。
「へへ~」
「あー、やっぱり分かる?」
分かるも何も。
「実はさー、出会い系で誘った女の子たちと、これからデートなんだ~」
どうしよう、何か色々怖い。
だ、だが出会いの無い世の中だ。
もしかすると0.01%の確率で、本物の女性が引っかかったのかも……。
「二人ともモデルみたいに可愛い子で、巨乳でさ~」
……そんな女性が実在したとして、危険度の高い出会い系にわざわざ登録せずとも、現実世界でいくらでも相手が見つかる。なぜその事実を直視しない。
「電話で話したけど、俺たちのこと、気に入ってくれたみたいでさ!」
「そ、その電話って、プライベートな無料のものですよね!?」
「ううん。まだサイトを通した3分1000円の有料通話だけど、でも会ってくれたらすぐプライベートの電話番号を交換してくれるって」
気づけ! 頼むから気づいて下さい!