第6章 派生②一松&十四松END
「…………」
一松さんは不機嫌そう。
「大丈夫大丈夫。わきまえてるよ。正妻は一松兄さんで、僕は側室!」
超ツッコミを入れたい箇所なんすけど。それよりも……。
「い、一松さん……もう……」
愛液がこぼれる。私は腰を動かし、続きをねだる。
「ああ、ごめんね。待ってた?」
一松さんはニヤリと笑い、ゆっくりと動き出す。
溶けそうな快感がこみ上げ、腰が勝手に動く。
「は……ああ……や……」
あー、最低最低最低。
こんなことをされて、どうしてか怒れない。
馬鹿みたいに気持ちいいことを求めている。
「ごめんね。松奈がエロくて悪い子だって忘れてた」
悪い子。恋人がもう一人増えても受け入れちゃってる×××女。
「ホント、クズ」
一松さんは蔑むように言って、激しい抽挿を始めた。
「……っ! や、だ、だめ……あっ、あん……」
より強く揺さぶられ、より深く抉られ、勢いをつけて打ち付けられ、変な声が出る。
「やっ、もっと……あ、ぁ、…だ、め……やぁ、あ、ぁ……っ!……」
そして上からは胸を弄られ、身体の芯がもっと熱くなる。
「松奈ー。すっごく可愛いよ」
十四松さんは、いつの間にか前をゆるめ、ご立派なご自身を出すと、私の手をそえさせ、無理やりにしごかせた。一松さんが、
「おい、もう、ちょっとなのに……待てねえの? ××だねー。おまえも」
「一松兄さんほどじゃないよ。新台入荷のチラシ、皆に見えるとこにさりげなく置いといたの、兄さんでしょ?」
こいつら……行為の最中に雑談をするクセ、いい加減に何とかならんのか。
あと、ちゃんと手を動かすから、そのご立派なものを顔に押しつけないで、十四松さん。
そして、どれだけ責め苛まれたか。
「あー、もうダメだわ……松奈……イク、から……」
歯を食いしばり、身体をぶつけてくる。一松さんはそろそろ限界のようだ。
「ぁ……や……」
視界がかすむ。身体が震え、私も、もう……。
「松奈、僕も――」
フッと我に返る。え? 十四松さんまで? いや、ちょっと待っ――。
「……松奈……っ……」
同じ顔のどちらに言われたのか。
ガクンと内に熱い衝動。
そして顔には……思いっきり白いものが飛び散った。