第6章 派生②一松&十四松END
「どうしても帰るのなら、無理にでもいさせるしかないでしょ」
揺さぶられ、繰り返し内側を摩擦され、もう何を言われているか分からない。
「あ……はあ……っ……」
「こいつ、舌もイケるだろ。三人で出来る体位も色々調べとかないとな」
「あ……うん」
「はあ、はあ……あ……ああ……」
そして抽挿がさらに激しくなり、口の中の××も、限界で――。
「……っ……!!」
上と下が同時に達し、生温かい体液が私の中にほとばしる。
絶望と恥辱にまた涙がこぼれた。
「……ああ……はあ……」
やっと解放されると、残りの体液を身体にかけられる。
「う……うう……」
屈辱の中、私は涙を流し、そしてもう何も分からなくなった。
…………
二人がかりで運ばれている気がした。
蛇口をひねり、お湯を出す音。
シャワーをかけられ、二人の手が、身体の汚れを落としていく。
誰かが……話している。
『本当にこれで良かったの?』
『いいよ。これからはおまえにも見張ってもらうし』
『でも僕まで抱く必要は……』
『おまえのことも、怖がるようになってもらわないと困る』
下半身に手をやられ、指が体液を優しくかき出す。
『俺一人だと甘くなるし、監視にも隙が出来る。仕方がない』
『でも僕は、松奈に怖がられるのは嫌だよ』
『こいつを返さないためだ。我慢しろ』
そしてまた運ばれ、暖かいバスタブに入れられた。
後ろから抱きしめられ、うなじにキスをされた。
『これからは二人で見張る。一人で行動はさせない。いいな』
バスタブの外では、誰かがシャワーを浴びる音。
『分かったよ。僕も松奈が好きだから』
先に出てるね、とガラガラと浴室の扉が開き、閉まる。
後には一松さんのぬくもりだけ。
私は湯気の中、気だるい思いで胸を愛撫されるに任せる。
何もかも夢だったらいいのに。私を暖かく抱きしめる腕。
それが全てじゃいけない理由でもあるんだろうか。
「松奈……」
また抱きしめられ、勇気を出し、振り向いた。
そこにあったのは。
「俺から逃げられると思うなよ」
その冷酷な半眼に、期待した優しさは一カケラも無く。
絶望と、かすかな安心感。
そんな暖かい闇の中で、私は逃避のまどろみに戻っていった。