第2章 二ヶ月目の戦い
「ん、はあ……あっ、それ、だめ……んっ……あ、あっ……」
背中に汗が垂れてくる。私の身体をつかむ手も汗ばんでいる。
私はというと、もう自分の中からこみ上げるものを抑えようがなく、気がつけばもっと欲しくて自分も腰を動かしている。
「やっぱ、だめ……」
何が?と思っていると、びしょ濡れになった場所から××がいきなり引き抜かれた。
「え……?」
放り出され、呆気にとられてると、
「……上、向いて……」
ぼんやりしながらも、どうにか意図を察し、のろのろと上を向く。
「一気に、いく、から……」
そのまま足を開かされ、さっきまで受け入れてた場所に、一気に最奥まで突き上げられる。
「ん……や……あ……っ……っ!!」
餌をもう一度与えられ、嬌声が上がる。
「松奈……っ……」
そして耐えられない、という感じに覆い被さられ、キスをされた。何度も。
「あっ、あっ、あっ……んぁ!……や……」
キスされるほど身体が熱くなり、彼の動きに合わせるように腰が動いてしまう。
「……――……っ」
名前を呼びあい、キスをする。
でも互いに耐えられないほど動きが激しくなり、
「……松奈……っ……」
視界が真っ白になるほどの絶頂感。
一松さんも、何度か私の中でけいれんし、ゆっくりと動きを止めた。
…………
圧迫感が去り、大きく息を吐き出す音。
そして一松さんは力を失って、私の上に覆い被さる。まだ少し息が荒い。
でも探るように私の頬に手を当て、少し微笑んで触れるだけのキスをしてくる。
「……大好き……」
それだけ言って、私は目を閉じた。
…………
…………
夕日の中、私は疲れた顔で歩いていた。
隣の一松さんは、欲求不満が解消されたせいか機嫌が良かったが。
「いっておくけど今回限りですよ? てか、そういう目的で手伝いに来るのなら、鍵をかけて全身全霊であなたを閉め出しますからね!?」
私は冷ややかに恋人をにらみつける。冗談じゃ無いわ!!
人様の家で非常識なっ!! 二度とごめんですよ!!
「出来るならやってみれば?」
ものすごく意地悪い笑顔で、手の中の何かを宙に放ってキャッチする。
「え……? そ、それ、研究所の鍵じゃ無いですか! い、いつの間に!!」