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If…(2)

第2章 新しい生活


『……君麻呂~、運ぶから手伝って!』

私は食事を作り終えると君麻呂を呼んだ。

君麻呂と二人で今日のメニューである炒飯と卵スープ、トマトサラダを運ぶ。

食事のために用意された部屋には、すでに大蛇丸とカブトがいた。

私と君麻呂は円の形をしたテーブルに運んで来たものを乗せる。


『頂きます!』

席に着いた私は手を合わせた。

勿論、三人にも強制的に同じ事をさせる。

(…何か、大きい子供が三人もできた気分だな~)

私は食事をしながらそんなことを考えていた。


「…ルミちゃん、口寄せはどうだった?」

大蛇丸がスープをすする私に聞いてきた。

『……マンダと契約しましたよ。』

私がそう答えると、大蛇丸は驚いた顔をした。


「…マンダがねぇ………ルミちゃん、やっぱり貴女は面白いわねェ……」

そう言うと大蛇丸は笑った。

「…それじゃあ、午後の修行はワタシと組み手でもしようかしら?」

大蛇丸の問いかけに私は大きく頷いた。
大蛇丸は強い。


私は午後の修行が楽しみになって食べる速度が自然と上がっていた。


食事を終えると、君麻呂が後片付けをしてくれた。
私はそのお陰ですぐに大蛇丸と修行することができた。


アジトの近くの森で修行を開始する。

私は辺りが暗くなるまで修行を続けた。



「…強くなったじゃない……

でも、まだまだね。」

大蛇丸は息を乱す私を平然と見下ろしていた。

(…やっぱり言霊なしだと全然敵わないな)

私は息を整えながらそんなことを思った。


「…帰りましょうか……」

大蛇丸はそう言って歩き出した。


「…今晩はカレーがいいわ……」

さりげなくそうリクエストしてきた大蛇丸に、私は吹き出しそうになるのを必死でこらえた。

(…まるくなったなぁ)

私は何が大蛇丸をこんなに変えたのだろうと思ったが、意外ともとからこんなんだったのかもしれないと思い、考えることをやめた。

『…甘口でいいですよね?』

私はそんなことを言い、アジトに向かって歩き出した。
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