第4章 新生!第七班!!
「……
……つながり…」
サイは、まるで知らない言葉のようにつながりと呟く。
「悪いけど絵本の中身は見せてもらったよ。
中央の見開きだけ絵が未完成になっている。」
俺がここに来る途中、サクラに見せてもらった本の中身を思い出しながらそう言う。
「……!」
反応を見せたサイに、文章のない絵だけで作られた本の内容が余計に思い出された。
「絵本の流れから行くと中央の見開きで君とお兄さんが戦うことになる……」
表紙と裏表紙に描かれた二人の少年は隣のページに書かれた敵を倒し、それぞれ次のページへと進んでいく。
そう、最後にはその二人が隣り合うページとなる。
つまり戦うことになるのだろう。
黙り混むサイに俺は確信をもって口を開いた。
「サイ……
君が暗部の根の者だってことも知ってる。
ダンゾウによって感情を殺す為の特別な訓練を受けていたことも知ってる。」
俺はそう口にしながら、やるせなさを感じた。
しかし、それは表に出さず淡々と話を続けた。
「感情を奪うために、かつて血霧の里、霧隠れで行われていた悪習と同じだ。
君はお兄さんを……」
〝殺した。〟
そう続けようとした言葉は、サイに遮られた。
「違う!」
サイはそう言うと、本について話し出した。