第4章 新生!第七班!!
「木ノ葉が潰れれば大蛇丸は必ず裏切って来るだろうからね。
いつでもこちらが優位に立てるようにしておくためだよ。」
そんなサクラにサイがそう言った。
「ダンゾウは木ノ葉を自分の物にしたいのね。
貴方はたった一人でそのための手回しを……」
苦々しく言うサクラに、サイは自分は能力を買われて抜擢されたのだと言う。
「木ノ葉が荒れればまた多くの人が死ぬ!
貴方のやろうとしていることがどういうことか分かってるの!?」
怒りを表したサクラに、サイは〝さぁ〟と答える。
「命令だからね。」
それからサイは淡々と言葉を紡いだ。
「サイと言う名はこの任務の為だけに与えられた名……
ボクは誰でもない。
ボクはダンゾウ様の手足だ。
ボクは存在しない、だから何を言っても無意味なんだよ。」
そう言ったサイに俺達は黙り混む。
「だったら……何故この絵本を大事に持っていたの……!?」
そう言ってサクラは何かをサイに差し出した。
それはここに途中で拾った、手書きの奇妙な絵本だった。
サイは差し出された本を受けとると、黙ってそれを見つめる。
「それは貴方の存在を唯一証明するものだからじゃないの……」
サクラのその言葉に、サイは疑問を浮かべる。