第4章 新生!第七班!!
「ここか……」
だいぶ走ったころ、ヤマト隊長がそう言って足を止めた。
離れたところに森が見えるが、そこはほとんど荒野に近かった。
「入り口は正面にあるあの岩場の下だ。」
ヤマト隊長が点在する岩の影から、一つの岩を指す。
「あの下に…ルミがいる……」
ナルトはその岩を見つめて呟く。
「……うん。」
私も前を見つめたままそう答えた。
「よし……行くってばよ。」
ナルトは眼をつむると珍しく静な様子で気合いを入れた。
「ちょっと待て。」
ヤマト隊長がそんなナルトを手で制した。
「行くのはこれを飲んでからだ。」
ヤマト隊長はそう言って私とナルトに木の欠片のようなものを差し出してきた。
「この種は簡単に言うと追跡用の発信器だよ。
これでバラバラになっても君たちの居場所がすぐにわかる。」
ヤマト隊長からの説明を聞いて私とナルトはそれを飲み込んだ。
「サイの服と食事にも仕込んでおいた。」
ヤマト隊長のその言葉で、サイを追跡できた理由を知る。
「よし!
じゃあ二人とも行くよ。」
「ハイ!」
「オッス!」
ヤマト隊長の言葉に、私とナルトは気合いを入れ返事をすると歩き出した。