第4章 新生!第七班!!
「サイなら今、大蛇丸と一緒に移動中だよ。」
ヤマト隊長はわたしの質問にそう答えた。
「え?」
ナルトがそれに驚いたようにヤマト隊長を見た。
「……どういうことです?」
私も顔をしかめてヤマト隊長を見た。
「……サイは…大蛇丸と会話のやり取りをしたあと、大蛇丸とカブトのあとについて行った。」
ヤマト隊長は私が気を失っていた間に起きたことを話してくれた。
「脅されて連れていかれたのかも?」
私がひとつの可能性を口にすると、ヤマト隊長はそんな感じではなかったと唸る。
「まるで大蛇丸に取り入ろうとするかのように、自ら近付き、なにかを手渡していた。」
ヤマト隊長がそう言うと、ナルトはいくらなんでもサイが自分たちを裏切る訳がないと言う。
けれど、私は里を出る前に師匠から聞いた話を思いだし、ナルトの意見には賛成できなかった。
私は、サイの上司であるダンゾウのことを二人に話した。
「……ダンゾウはサイを使って何かを
しようとしているのかも知れない……
もしかすると………サイはそのダンゾウから隊とは別の何らかの極秘任務を命ぜられていた可能性もあるな……」
ヤマト隊長が顎に手をあてそう言った。
「……ここからは強引な推測になるが、ダンゾウは木の葉を
潰す気かも知れない。」
ヤマト隊長の推測は、ダンゾウが理想の木ノ葉の里を作るために一度、大蛇丸と手を組んで木ノ葉を潰すつもりではないかと言うことだった。
私はその推測に驚いたが、ないとは言い切れず息を飲む。
「……サイの任務は大蛇丸に取り入ってダンゾウとのパイプ役になることだった……のかも。」
私はそう言うと二人と顔を見合わせた。
「事と場合によってサイを始末しなければならないかも知れない。」
ヤマト隊長のその一言に空気が重さを増した。
「……今、僕の分身が奴らを追っている。
僕らもすぐに向かうよ。」
私とナルトか頷くのを確認してヤマト隊長は走り出した。