第3章 始動
ナルトの大騒ぎが落ち着いた後、俺たちは一楽で食事を済ませ火影邸へ向かった。
カカシも含めた四人で新たに班を結成し、任務を受ける。
「えー!そんな任務ノーセンキューだってばよ!」
しかし、ナルトは任務内容が気にくわないと文句を言う。
俺は精神的に成長していないナルトにため息をついた。
ちょうどそのときだった。
タイミングを見計らったかのように火影室に解部の忍が飛び込んできた。
「た……大変です!
五代目!!
砂隠れの風影が、うちはルミに連れ去られたと……たった今連絡がありました!暁と言う組織の者も絡んでいるようです!」
その言葉に俺やナルトは過剰に反応した。
「……これよりカカシ班に改めて任務を言い渡す。
直ちに砂隠れの里へ行き状況を把握し木ノ葉へ伝達……
その後砂隠れの命に従い彼らを支援しろ。」
新しく言い渡された任務に、今度はナルトも文句はないようで、俺たちは直ぐに任務についた。
里を出る途中、テマリに会いサクラが風影が拐われたことを話した。
「……そうか。
一体ルミは何を考えているんだ……?」
呟くように言ったテマリの言葉は、俺が考えていたことと一緒だった。
(あいつは我愛羅を大切に思っていたはずだ……。
それとも、本当に変わっちまったのか…ルミっ!?)
考え事をしていると、ナルトが隊を乱してカカシに注意されていた。
「……気に食わねーんだってばよ…!
暁に我愛羅や俺が狙われる理由なんて分かってる!
サスケ…サクラちゃんももう知ってんだろ…
俺のなかに九尾の妖狐が封印されてんの……」
ナルトの言葉に空気が強ばる。
「我愛羅もオレも……
オレたちはバケモノを体の中に飼ってっからな……それが目当てなんだ暁の奴等は!
オレたちをバケモノとしか見てねぇ、あいつらの好き勝手な見方が気に食わねーんだ!!」
ナルトは怒鳴ったあと、ボリュームを落とした。