第3章 始動
「ハァハァ……」
カカシとの演習は既に夜を迎えていた。
サクラが俺の隣で息を上がらせている。
ナルトは相変わらず体力バカのようでそこまで疲れてはいないようだ。
「分かってはいたけど、やっぱ写輪眼ってとんでもない代物ね……」
サクラが呟く。
「ああ。
だが、それだけじゃない。カカシは俺の写輪眼とは別な力を備えている。しかも何より印を結ぶスピードだ……
……速すぎて中々近付けない。」
俺がそう言うと、ナルトが口を開いた。
「そう言えばカカシ先生、一回だけだったけど印を結ばねーで術を使ってたってばよ!」
ナルトの言葉に俺は頷く。
サス「そうだ。
あの両手をどうにかしてもカカシは忍術を使ってくるかもしれない。
それを踏まえて鈴を取りに行かなきゃならねぇ。」
ナ「あぁ……。
カカシ先生ってば、やっぱムチャクチャ強えーってばよ。
シカマル以上の頭……キバ以上の嗅覚……ゲジマユ以上の体術……
それに、お前以上の写輪眼だろ?」
ナルトがそう言うと、それを聞いていたサクラが口を開いた。
「でも、カカシ先生にだって弱点はあるはずよ……!
よく考えれば……」
サクラのその言葉を聞き、俺とナルトは顎に手を当て考え出す。
「あっ……!
あった…………弱点…!」
しばらく考えていたナルトが声を上げた。