第3章 始動
「へへ……今度はその本読みながらやらないの?
カカシ先生。」
本を閉じたカカシ先生にナルトが額宛を閉め直しながら尋ねる。
「もう読み終わっちゃったんですか?」
私も挑戦的にそう言ってグローブを着けた。
「いや……楽しみは後にとっとこうと思ってね
それに……
まぁ、今回はなんとなく……
オレも少し、本気出さないと行けない雰囲気出しな。」
カカシ先生はそう言って額宛をあげると左目を見せた。
「少しでいいのかよ?」
サスケ君がそう言った時、カカシ先生の持っている鈴が鳴り、ナルトが動いた。
ナルトが投げた手裏剣をカカシ先生が避け、飛び上がっていたナルトにカカシ先生も手裏剣を投げ返す。
空中で動けないはずのナルトは影分身を利用してそれをかわした。
そこからは少し懐かしい光景だった。
巨大な手裏剣に変化した影分身を構えたナルトの背後にカカシ先生がつき、巨大手裏剣を押さえてナルトのうなじに突きつける。
まるで初めて7班で演習をしたときの再現だった。
だだ、その時と違うのは、分身したナルトが、カカシ先生の背後で苦無を構えていたことだった。
「ま……せっかちなのは変わりないか……」
カカシ先生は落ち着いてそう言うと、目を線にしてな微笑んだ。
「じゃ、スタートだ。」
そう言うとカカシ先生は音を立てて消えた。