第3章 始動
「どうだコレ!
かなりのボン!キュッ!ボン!だろ!」
木ノ葉丸君は術を解くと、得意気にナルトにそう言った。
「フフフ……
木ノ葉丸、オレってばもうガキじゃないんだぜ
お前もそんな術やってるようじゃダメだってばよ……」
だが、ナルトは笑ったかと思うと、真剣な表情でそう言った。
「…………」
木ノ葉丸君は一瞬驚いたあと寂しそうに下を向いた。
「フン」
サスケ君は少し驚いたような感心したような顔で腕を組んでいる。
(……成長したのは見た目だけじゃないのよね…何か少し寂しい気もするけど、立派になったじゃない…ナルト)
私は嬉しいような寂しいような気持ちでナルトを見ていた。
「そんな術では生ぬるいってばよ木ノ葉丸!
見よ!
新開発したオレの新エロ忍術!!
いくぞォオオオ!!」
ナルトは拳を握り絶叫した。
「このバカーー!!!」
その瞬間私は思わずナルトを殴り飛ばしていた。
「中身は全く成長しとらんのかィおのれは!!
二年ちょいぶりに会って、たった二分ちょいで突っ込み入れさせんなコラ!!」
私はナルトの胸ぐらを掴みブンブン振り回す。
「……サクラ、落ち着け。
ナルトのバカがそう簡単に直るわけがないだろう。」
見かねたサスケ君の言葉に私はナルトを揺さぶるのをやめた。
何故か木ノ葉丸君がサスケ君の後ろに隠れていたが気づかなかったことにする。
「……全員揃っているようだね。」
ふと顔を上げると、火影邸で別れたはずの師匠が立っていた。
「懐かしむのはその辺で終わりだ。
カカシ。」
師匠がそう言うと、カカシ先生が突然姿を表した。
「いや~~
久しぶりだね~
これからお前ら三人は、このオレと一緒に任務をこなしていくチームになる。
昔とは違い今はもう先生でも生徒でもない
対等な木ノ葉の忍だ。」
カカシ先生はそう言って懐から鈴を3つ取り出した。
「ま…どれだけ成長したのか見てやる。
ルールは初めてお前達と会ったときと同じ…
オレを殺すつもりで来ないと取れないからな!」
カカシ先生は鈴を掲げてそう言った。
私達はそれに緊張しつつも挑戦的な笑みを浮かべた。