第3章 始動
「我愛羅は渡さないってばね!」
メンマはそう言って金髪を睨み付ける。
「……その力…まさか、お前も人柱力?いや、でもそうだとしたら十人目になっちまうな…うん。
どういうことだ?」
金髪はメンマを見て首を傾げている。
(アイツがデイダラか。)
私は金髪の容姿と話し方にそう結論をだす。
(それより、メンマが人柱力ってばれちゃった…?)(
私は面倒なことになったと思いつつ、メンマとデイダラの間で横たわる我愛羅のもとに瞬身を使い姿を現す。
「!?!?ルミっ!!」
突然現れた私にメンマが驚いて名前を呼んだ。
「チッ、仲間か?」
デイダラはメンマの援護に来たと思ったのか私に舌打ちをした。
私は二人には何の反応もせずに我愛羅を抱えた。
「ルミ!?どうして!?」
我愛羅を抱えてその場を離れていく私を見たメンマが悲痛な声でそう言った。
(きっと、私も我愛羅をさらいに来たと思ってるよなー)
そんなことを考えているとメンマが後を追ってきた。
「くっそ!どうなってンだ?」
デイダラはメンマの援護かと思っていた私が我愛羅を連れ去ったことに驚いたらしい。
戸惑いながらも我愛羅を抱える私を追ってくる。
私はとにかく二人を引きはなそうとスピードを上げた。