第11章 兄弟の絆
sideールミー
メンマのチャクラを感じ取り、その場に向かった私が見たのは、数人の死体と気絶したメンマ、木の葉の暗部だった。
嫌な予感がする。
暁に狙われたのかと考えたが、直感的に違うと感じる。
その時だった。
再び懐かしいチャクラを感じ取ったのは。
覚えのある2つのチャクラがぶつかっている。
一つは父の友人のもの。
そして、もうひとつは忘れもしない私の運命を変えたとも言える日の…。
(ダンゾウ!)
私は何が起きているのかと考える余裕もなく駆け出した。
(あと少し!)
目的まであと少しと、あの夜を思い出して焦る気持ちを落ち着かせながらもスピードを保つ。
しかし、次の瞬間消えたチャクラに一緒止まりそうになった。
(何が起こってるの!?)
これ以上上がらないと思っていたスピードをさらにあげて、拳を握った。
その光景を目にしてなお、何が起こったのか理解出来なかった。
地に伏し息絶えているダンゾウ、そして…。
『イタチさん!サスケ!?』
膝を付いているイタチに倒れ込んでいるサスケを見て駆け寄った。
よく見れば、サスケは両目から血を流していた。
『イタチさん、これは一体……』
「ーーサスケは、俺を殺すくらいなら自分を殺すと言って……自分で両目を抉った」
呆然とそう言ったイタチは、次の瞬間的自分の目に指を突き立てようとした。
『何してるんですか!』
私は咄嗟にそれを止めると声を上げる。
「このままサスケを見殺しには出来ない。
もともと、俺の目をサスケにやるつもりだったんだ。」
イタチは、゛お前なら移植できるだろう?゛と
私を見た。
だが、その要求を飲む訳にはいかない。