第9章 VS不死身組
「別に、待ってない。」
俺がそう答えるとナルトは不満だったようで噛みついてくる。
「ナルト、君は言い争っている場合か!」
ナルトが騒ぎ出したのを無視していると、もう一人。
ナルトと一緒に来ていたやつが呆れたように言った。
確か、カカシの代わりに七班の隊長をしている…
「テンゾウ。」
俺がポツリと言うと、テンゾウは、今はヤマトだ、と真っ黒な瞳を向けてきた。
「殺してやる…
九尾っ!まずはお前の心臓を奪って補充してやる‼」
突然、ナルトの攻撃で倒れていた角都が叫びナルトに黒い触手のようなものが襲いかかった。
「影縫い‼」
ナルトが飛び退くと同時に敵の動きが止まった。
「シカマル!」
チョウジが嬉しそうな声を上げる。
角都は自分の動きを止めた者の正体を知ると目を見開いた。
「飛段め。油断したな。」
そう言った角都の胸を影が貫いた。
血を吐き、影から解放され崩れる角都にアスマが近づいた。
「先生!気をつけて‼
そいつも不死身よ!」
それを見たイノが叫び、アスマが動きを止める。
「いや、多分大丈夫だろう。
アイツの心臓を潰す度に使える性質変化が減っていた。
さっき一つシカマル貫いたのが最後の一つだろうな。」
俺がそう言った時だった。
ゆらりと角都が起き上がる。
「何!?」
予想外のことに一瞬固まる。
角都が巻物を広げた瞬間、声をあげた。
「駄目だ!ソイツに口寄せをさせるな!」
俺がそう叫ぶと同時に、アスマがチャクラ刀で角都の首をはねた。
「殺った…のか?」
今度こそ動く様子を見せない角都にナルトが呟いた。
「どういう事だ?」
アスマが角都の広げた巻物を回収しながら訊いてきた。