第8章 カミングアウト
「かかかかカカシ先生本気かってばよ!?」
「…かが多ーいよ。」
ラーメンそっちのけで聞いてきたナルトにそう言うが、ナルトは気にせず答えをせっついてくる。
「ほら、あれよ。
ルミもナルトも、サスケもサクラも俺にとってはみーんな可愛くて大好きな教え子デショ?
先生としては教え子にはまだ負けるわけにはいかない分けよ。」
俺がそう言ってごまかすと、ナルトは大きく息をついて安心していた。
「カカシ先生ってば、ロリコンだったのかと思って焦ったってばよ…。」
ナルトの言葉にガックリしながらも、十歳どころ出はなくルミとの年の差があることを思いだし落ち込んだ。
(それにしても、ここにいたのがナルトとテンゾウでよかった…。)
ナルトはバカだからこれで誤魔化せたが、サスケやサクラだったらこうは行かない。
(テンゾウは流石に自分のなかだけに止めておいてくれるでしょ。)
テンゾウは誤魔化されてはくれないが、まさか暗部の先輩である自分の困るようなことはしないと信じたい。
「さて!戻って修行するぞ!」
ナルトがラーメンを食べ終わったのを見計らいそう言うと、三人分のお代を済ませる。
テンゾウの分まで払ったのは、先輩だからと言うわけではなく、先程のことについての喋るなと言う意味だ。
何か言いたそうなテンゾウの視線を無視してナルトの修行に戻った。
「カカシ、今大丈夫か?」
ナルトが螺旋丸に風の性質変化を加えようと奮闘している姿を見ていると、サスケがやって来た。
「シカマルたちの班が戻って来た。
どうやら暁との接触があったらしい。その事で話があるそうだ。」
サスケの言葉を聞いて、ナルトをテンゾウに任せると火影室へ向かった。
「来たか。
それでは話を始める。」
火影室へ入ると、アスマ率いる旧十班がいた。
綱手様は俺とサスケの姿を確認すると口を開いた。