第2章 新しい生活
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"ドス"
ルミちゃんはワタシが用意した他里の忍びたち50人の最後の一人を手刀で沈めた。
かかった時間は一時間…まあまあだ。
けれど…
「…ダメじゃない、ちゃんと止めささなきゃ。」
ワタシは一人も殺していないルミちゃんにそう言って、刀を抜くと一番近くに倒れていた忍に近いた。
『……ダメですよ。』
忍に止めをさそうとしたワタシをルミちゃんが止めた。
「…これも修行のうちよ?」
ワタシがそう言うと、ルミちゃんはものすごい目でワタシを睨んできた。
『わざわざ殺す必要ないでしょ?
殺しても殺さなくても戦闘不能にしたんです。
…大蛇丸さん、あなたは人の命を軽々しく扱いすぎです!
そもそも、人を殺すことはいけない事なんですよ!
忍の世界では任務で人を殺すことがあるかもしれませんが…
これは修行です。
人を殺しては行けません!』
ルミちゃんはワタシの目の前に立ち分かりましたか?とでも言うようにワタシを見上げてきた。
(何を言っているのだろう、この娘は…)
ワタシはルミちゃんの言っている事に呆れていた…つもりだった。
だが何故か、自分よりも年下のはずの彼女は威厳らしきものを漂わせていた。
まるで母親とでも言わんばかりに。
そんなことを考えていたワタシは、ルミちゃんが本気でワタシをしかっていると言うことに気付いてしまった。
ルミちゃんは怒りとかそういった感情出なく、悪い事をただ直させるための行動をしていたのだ。
ワタシは自分をしかるルミちゃんに怒るよりも呆れた。
(…まさか、このワタシに説教するなんてね…)
本当に面白いこだ。
そう考えたワタシはあることに気付いて呆然とした。
(…ワタシは叱られ喜んでるって言うの…?)
否定しようと思ったが、自分で気付いてしまったせいでそれも出来ない。
(…猿飛先生だってワタシを叱ってはくれなかった…)
ワタシはそんなことを考えた自分にさらに呆然とした。
ワタシは先生に道を踏み外す前に叱って欲しかったのだと気付いてしまったからだ。
(…この子といると調子狂わされるわね…)
ワタシはまだ説教を続けているルミちゃんを見下ろしたてそんなことを考えていた。>