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私は貴方に恋をした

第1章 私は貴方に恋をした


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スパンと突然開いた障子に楓の肩が跳ねた
明石も気付かなかったのか一緒に驚く。

「膝丸?」
「細川の本家に行く、お前も着いてこい」
「何で俺?」
「前に連れてくと行ったろう、朱里も行くから本丸で待っている。明石の服は自分のでいい」

言うだけ言って去っていく。おい、こっちの返答聞かねえのかよ。
取り合えずスーツに着替え、明石はそのままの刀剣としての格好で。

朱里の本丸に向かうと、ゲートの前にこんのすけを抱き締めてる朱里と膝丸、数珠丸

「楓さんだ!?」
「膝丸、俺を呼んだの教えてないのかよ」
「ふん」
「では、向かいましょう」
「無視か!」
「主はん、どうどう」

この2人の塩対応には慣れましたですやろ、と言う明石に抑えられて
下界に下りると

「…」

すんごいでかい屋敷の一角にゲートは繋がれていた。
うわ、庭が果てしなくでかい、ここは本当に現代か?

「よく来ましたね、朱里さん」
「当主さん、わざわざお迎えありがとうございます」

声が後ろの方、屋敷から聞こえ振り返り当主を見て、ゾッとした。
声は若々しい、だが謎の紋様が施された覆面をしていて、何故だ?オーラが見えない。

紺色の装束に覆面はまるで人間ではない空気を纏って…神気と言うか

「主はん?どないしはったんです?」
「明石、当主殿は…」
「ああ、エライ若い方ですなあ、ですがキッチリした…ああ、年齢は主はんと同じくらいですやろか」
「は…?」

明石には見えてない?膝丸、数珠丸、朱里も?
紺色の装束の男が見えてない…いや、普通の人に見えてるのか?

「当主さん、苺たくさんありがとう」
「いえ、末端と言えど愚行を行おうとしていた者の詫びとして比べたら足りないですよ、ところで…」

すっと覆面が此方を向いた、まずい、何だこの存在は。オーラが見えない何て初めてだ…
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