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私は貴方に恋をした

第1章 私は貴方に恋をした


12

最初は、性別が違うと思うまでは普通に優しいお姉さんだと思ってた。
性別が判明して…でも呉羽さんが大好きなんだと自覚して。
もう会えないのかな、寂しいよと泣いてたら

膝丸、数珠丸が連れてきてくれた彼に会えて本当に嬉しかった。

呉羽さんに抱きついて、ごめんね、ごめんと謝ると
女装してる時みたいに綺麗な笑顔で笑ってくれて
凄く嬉しくて…気付いたら好きになってた。

私って尻軽なのかなって悩んだけど
呉羽さんもとい楓さんが来てくれるようになって
私の中でも大好きで
でも言えなくて…私は恋心をずっと深く沈めた。

優しい楓さんがお酒を持ってきてくれて、2人で晩酌にしようと飲み始めた私は

記憶が朧気だけど、やってしまったと朝早くに後悔してしまった。
記憶に残るのは楓さんに跨がってキス魔が発動してしまった
でも、楓さんからのキスは今までに味わった事の無い気持ちの良いものだったと

あんなキスをしてくれた楓さんに首を傾げる
どうしてキスに応えてくれたの?

誘拐された時も一番に駆け付けて抱き上げてくれて
お風呂場で思わず声を殺して泣いてしまった時も
何も言わずに抱き締めて添い寝してくれた彼を

どうしようもなく好きになってた。
でも楓さんが今までと同じ人みたいに身体だけ味わって去る人だったら?

声に出せない不安は、楓さんが私が嫌と言うまで告白してくれ
恥ずかしくて恥ずかしくて、真っ赤になった位

楓さんが好き、彼に伝えたい。
どうしようもない気持ちが暴走して膝丸に心配掛けてしまったのを宥めて

今日も仕事を終わらせ楓さんが来るのを待った。

想いを拒絶されたらどうしよう…
時刻が近付いてくるに従って
不安のドキドキも少し混乱してるのも拒絶されたら?

コンコン、と鳴らされる柱の音に思い切り肩が跳ねて
楓さんがやってきた。

数珠丸と言葉短く、交代して入ってきた楓さんに
ほっとして。
いやここでホッとしちゃ駄目だよ私。
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