第1章 私は貴方に恋をした
04
呉羽さんの本丸にお泊まりさせて頂けた事に感謝し
むー…と背伸びをして眠気を飛ばす、さっさと着替えないと今日は鬼がやってくる…
「おはよう、朱里。よく眠れた?」
「あ、はい。起こして下さって有り難うございます」
「良いのよ、気にしないで?」
優しいお姉さんだ、と思いつつ
借りてた寝巻きを脱ぎ、ブラを着けようと
ん?呉羽さんからの視線が痛い
「朱里、綺麗な身体つきねぇ。これが我儘ボディって言うのかしら」
むぎゅっと胸を掴まれてむにむにされて
「ひゃ、あ!呉羽さぁん、私胸が弱くて!」
「ほう?」
脇の所を人差し指でつんと突つかれそのままつつつとアンダー、ウエスト、ヒップをなぞる
「あ、あの。呉羽さん?ひゃっ」
「ん~可愛い反応」
「もう、からかわないで下さい~」
ちゃちゃっと予備の浴衣に着替えて、あれからかいすぎた?とちょっと笑う呉羽さん
私の頭を撫でて部屋を出て行った。
服はお洗濯して下さったみたいで、干して…夕方まで、私の服乾くかなぁ
「朱里、お着替えしない?」
にっこにこの笑顔でやって来た呉羽さんに首を傾げ、いいですよと承諾すると手を引かれ
入った部屋は凄い綺麗な着物でいっぱいだった
「凄い、こんなにお着物いっぱい…」
見とれてるうちに髪の毛を丁寧にアップで纏められて
にっこり微笑む呉羽さんにちょっと見惚れる
あれやこれやと着物を着せ替えては可愛いと抱き締めてくれる。何だかお姉さんができたみたい。
着物の着付けかたも丁寧に教えてくれるし
着物美人は凄いなぁと感心していたら、ここの刀剣かな?
「お客様ですよ、主」
乾いた服を持ってきて、あら残念、と溢す呉羽さん。
どんだけ着せ替えするつもりだったのかとちょっとだけゲンナリした。
取り合えず着替えよう…
夕刻、朱里のお迎えがやってきた。
玄関で出迎えると…ほう、源氏の重宝の膝丸に天下五剣の数珠丸恒次か。
「主を保護して貰ったと聞き大変迷惑をかけた」
「ううん、良いのよ。今着替えてる最中だから上がって待っててあげて頂戴?」
さあ、どうぞお上がりになって。と膝丸を促していると
じっと見られている視線に気付き数珠丸恒次になあに?と問いかける。
「貴方は、男性でしたか」
「あら、よく見破ったわね。流石天下五剣」