第8章 〇【ベルトルト】僕だって
またキスをする、今度はベルトルトから、深く。
こんなこと、いつもの自分なら出来ない。
でも今日は何故だろう。
「サラ、可愛いよ。大好きだ。本当に、大好きだよ」
こんなこともいつもは恥ずかしくて言えやしない。
ベルトルトがサラの背中をスリッと撫でる。
ピクリとサラが震える。
「僕は君で初めてだから・・・。なるべく優しくするけど、嫌だったら言ってほしい。サラを傷付けたくないから・・・」
ベルトルトが言うと
「うん、分かった・・・」
そう言ってサラはまた続ける。
「でも、ベルトルトになら・・・全部あげる・・・私の初めて、全部貰ってください・・・」