第8章 〇【ベルトルト】僕だって
「なっ・・・!?サラ!ちょっと・・・」
「良かった・・・ベルトルト!良かった・・・!ネックレスもだけどベルトルト自体も心配だったよ・・・相当落ち込んで自分を追い詰めてる顔してたから・・・」
本当に良かった、そう言って強くベルトルトを抱き締めるサラ。
が、ベルトルトはその言葉を聞きつつも、ある危機に陥っていた。
「(やばい・・・下半身が・・・!)」
愛しい人に抱き締められ、しかも相手は布1枚。
彼女の体からは優しい石鹸の香りがする。
ベルトルトは抑えられなくなる前に立ち上がり、風呂に駆け込んだ。
その背を、安堵の表情で見送るサラは、少しだけ小さな溜息をついた。