第7章 【エルヴィン】虫唾が走る
今回の私の位置は、最前線の位置。
策敵陣形を展開してから数分後。
巨人を発見する。
普通の巨人の様だ。
「信煙弾、上げます!」
私は赤の信煙弾を撃ちあげる。
すると、進路を決める信煙弾がエルヴィン団長の場所から上がった。
ただ、私達の班は初列で、巨人発見時には戦闘を避けられない時がある。
私は素早く立体機動に移る
・・・が。
アンカーを巨人の首元に刺した時だった。
大人しく歩いていた巨人が、急にしゃがみこんで高くジャンプし、私を掴んだ。
身体が軋んで、自分の体からは聞いたことのない音が聞こえた。