第6章 〇【ライナー・ベルトルト】代償
その拍子に、サラの胸元の服が破れ、下着も後ろにある金具部分が壊れ、胸が露出する。
勢い良く倒れたサラは、腕が使えずもがく。
「っ・・・!」
サラは横たわったまま、見下ろしてくるライナーを睨み付ける。
「最低・・・」
ナイフを手にするライナー。
サラの上に跨り、首元にナイフをあてた。
「・・・サラ・・・なんでお前が聞いてんだよ・・・」
ライナーが顔を歪める。
「・・・ライナー・・・?」
ベルトルトが後ろから呼び掛けるが、ナイフは一向に首に沈むことはなく、代わりにサラの頬に涙が落ちていた。
「俺は・・・!!俺はお前を・・・・・・」
カタン!と音を立ててナイフがサラの顔の横に落ちた。