第4章 【ベルトルト】好きだよ
「ベルトルトから・・・いいよ」
「いや、サラか・・・うん、言うよ」
ベルトルトは頬を軽くかいて頭を下げた。
「今までごめん!」
「えっ?」
頭を下げたままでベルトルトは話す。
「僕・・・サラと話さなくなってから考えたんだ。サラは僕に協力してくれたのに、あんな去り方をして。サラが怒るのも当然だったし、それを気付いていたのになかなか話しかけられなかった。情けないよ、本当に」
「や、やだ・・・頭上げて、ほら・・・」
サラがベルトルトの肩に触れると、ベルトルトは続けた。
「あと、まだ謝りたいことがあるんだ」
ベルトルトは少し黙ってから頭を上げる。