第4章 【ベルトルト】好きだよ
そして急に「肉ぅぅ!!」と叫ぶサシャに「自分が食べたいだけか!」と返した所で、サラ以外の3人が、一斉にサラを見た。
「な、なに・・・?え、今の返しは合ってたでしょ・・・?」
「いや、サラ、後ろ」
ユミルに言われ、振り返るとベルトルトが立っていた。
「ベ、ベルトルト・・・?」
固まって動けなくなったサラを残して、ユミルが「さ、さあ!!私達は用事があるんだったな!行こうぜ!」と白々しく退散する。
サラは「えっ!ちょっ!?」と言って咄嗟に追いかけようとするが、ベルトルトがサラの手を取って引き止めた。
「待ってくれ・・・」
サラが向き直り、少し黙った後、意を決して顔を上げた。
「「あの!!」」
ベルトルトとサラは同時に言う。
一方、物陰ではサシャ達が隠れてみていた。
「サラ達、ベタですね」
「ベタだな」
「だね」
「あぁ、ベタだな」
イキナリ現れたライナーに3人は叫びながら驚く。
「静かにしろよ、バレちまうだろうが」
ライナーは人差し指を立ててシーッと言いながら、静かに見守るように促した。