第4章 【ベルトルト】好きだよ
「ベルトルト・・・ごめんなさい、私が急かしたから・・・」
ベルトルトは困った顔のまま、笑顔を見せた。
「いや・・・サラのせいじゃないよ」
「次のチャンスがあったら、また・・・」
「いや、もういいんだ」
サラの言葉を遮ったベルトルトは、笑顔を見せてはいるが傷心しているのがよく分かった。
「いいんだ・・・」
スッとサラとライナーの元を去るベルトルト。
ベルトルトを傷付けたのは私だ。
ごめんなさい、ベルトルト。私、もう、ベルトルトには関わらない方がいい。
余計なことをしないように。
サラはそう考えて、ライナーにも謝ってその場を去った。