第24章 〇【ジーク】真夏の災難
「……っは?」
思わず間抜けな声が飛ぶ。サラの表情、視線、息遣いはまさにセックスの時に自分のペニスを舐める時のそれだった。
深く口に含んでゆっくり抜き、小さな音を立て離れ、唇でアイスの側面を滑りながら舐めとる。最後に、滴りそうな雫を舐めて色の含まれた瞳で「……美味し」、そう呟いた。
「う、わ……」
完全にガン見のジークを他所にサラは笑って再びアイスを舐め始め、「溶けてるよ、アイス」とジークに言うと、ジークはアイスを全て口に入れて一気に食べる。サラの分も奪い、アイスの棒をベランダに落とした。
「えっ、ちょっと!?何すん……んっ!!」
汗で濡れた身体を引き寄せて部屋の中に押し倒す。怒りながら胸を押すサラにはお構い無しでキスをする。次第に反抗も無くなり、腕が完全に床に降りた。
「……あいす……酷い……暑くて死んじゃうよ私……いいの?」
「……死なれるのは嫌、だけど……あんなん我慢できないでしょ普通」
「ジークって……案外チョロいよね」
「……うるさいなあ」
またキスをして濡れたキャミソールを脱がし、パンツを脱がせた。夏のベランダから入る生温い風は汗で濡れた肌には気持ちいい。
「……すげ……エロ過ぎじゃない?」
頬に髪が張り付き、肌の表面を汗が滑っている。サラの足の間に座り、肌を撫でればサラがジークの腰に足を巻き付け、割れた腹筋に指を這わせた。
「すごい……えっちだね」
互いの語彙力のなさに笑ってキスをした。