第17章 【ゲルガー】お前の為なら
「ねェちゃん、か~わいいじゃねェか。おっぱいのサイズは?」
「いくらあげたらヤらせてくれるんだ?ははっ」
下品な言葉と質問を連続して投げかけてくる野蛮な男に、サラは怯まずに対応する。
「あの、迷惑なのでやめてください。憲兵呼びますよ」
サラの言葉に、男二人は顔を見合わせて笑った。
それから一人がサラの耳元で静かに言った。
「憲兵で幹部の俺達に誰がタテ付けると思ってるんだ?」
その言葉にサラは言葉を無くしていると、その男が太ももを撫で始めた。
「なぁ、いいだろ?溜まってんだよ・・・」
反対側にいた男がニチャ・・・と音を立てて笑い、サラは小さく悲鳴を上げかけた時だった。
太ももから更に内側に手が滑り始めた男が手を離して悲鳴を上げたのだ。男の方を振り向けば、そこにはゲルガーがいて、サラに触れていた方の腕を捻りあげていた。
「ソイツは俺のツレなんだ」
男の首に手をやり、顔を近づけて更に言った。
「コイツを口説きてえなら遺伝子レベルでもっといい男になって出直しな」
そう吐き捨てたゲルガーが男を床に転がしてサラの腕を引いて店を出た。