第14章 〇【エルヴィン】 前 日
「あっ、ん、気持ちいい・・・、エルヴィン・・・、いく、イっ・・・」
「サラ・・・っ」
最後、次で最後、今度こそ、次は絶対最後。
そうサラに告げては、またサラを求める。
「も、許して・・・エルヴィン・・・」
「君が俺を求めてきたんだろう。・・・ん?違うのか?」
達し過ぎて力の入らぬまま揺られるサラを見ながら言い、自分に呆れる。
本当は自分も、サラを求めている。
激しく求め合った後、シャワーを浴びる音を聞きながら、エルヴィンは先程のセックスを撮り収めた動画を見ていると、バスルームのドアが開いた音がした。
「エルヴィン、やだ・・・今観ないでよ・・・」
「ん、ああ・・・物思いにふけていた」
「物思いにふけるような内容じゃないでしょ」
エルヴィンはスマートフォンを置いて、目の前に立つサラの手を取り、手の甲にキスをした。