• テキストサイズ

進撃の巨人ー短編集ー

第14章 〇【エルヴィン】 前 日



「君がずっと好きだった。彼・・・いや、ご主人にも負けない位にね」

「何?急に・・・」

「本当に他の男の物になると思ったら、ね」


「・・・もう・・・ずるいよね・・・。せっかくお別れの気持ち作ったのにさ・・・。最低だよ、本当に・・・」


自分の気持ちをサラに伝えたのは、これが最初で最後だった。


そしてサラを見送る為に2人で玄関へ向かう。

靴を履いて、エルヴィンに渡されたビニール傘を手にしたサラが振り返る。




「エルヴィン」

「ん?」

「私も好きだった、エルヴィンのこと。・・・今まで、ありがとう」

「・・・ああ、こちらこそ。ありがとう」



扉が閉まる。

扉を振り返る彼女の瞳に浮かんだ涙。


それに気付かない振りをして、鍵を掛けた。







-END-
/ 219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp