第13章 〇【エルヴィン】ご褒美に
「君は何の為に兵団にいる?」
「エルヴィン様の為です」
小屋の椅子に腰掛けるエルヴィンは、足を組んで護身用の短剣を手にしている。
「違うだろう。君は兵団の為、任務を課せられている身だ。私が壁外調査から帰還するまでに長い時間があるにも関わらず、成果が出ていないようだが」
「申し訳ございません・・・」
「任務を遂行できない理由があるのか」
「・・・貴方のことを考えると・・・身体が疼いて・・・おかしくなってしまいそうで・・・最近はお祈りにも出られない程です」
エルヴィンは手で短剣を持ち、刃を出したまま振り、片方の手でそれを受け止める。
「いけない子だ。そんなはしたない女に育てたつもりは無い」
エルヴィンは短剣を振る手を止め、刃先をサラの服に引っ掛け、下におろすと、服が裂けて肌が見える。