第6章 ナイト?
龍也「コイツ"兄さん"って言ってなかったか?」
蘭丸「言ってたぜ」
林檎「この子ね…捨てられたのよ」
捨てられたと言う言葉にぼく達は顔を見合わせた
龍也「唯一支えだった兄にもな…」
カミュ「ふん…弱いのだ。そんな事で毎夜動き回るのは」
林檎「そうね…そう言ってもこの子に付いた傷が今なお開くのよ」
血塗れの部屋と新しく巻かれた包帯
『う…うぅ…』
ソファーに寝転がった後輩ちゃんはゴロリと寝返りを打つと服の下から見えたのは…黒ずんだ包帯
痛々しい程の傷跡
『う…ぐっ…』
ゆっくりと目を開けた後輩ちゃんはハッとした顔でぼく達を見渡した