第2章 始まり
その瞳はハンガーに掛かっている制服にいく
『あー…もう1回寝よ…』
そう言うとベッドに潜り込もうとするが、再び携帯が鳴り響く
名前には日向 龍也
『はい』
イライラしてるのが分かるほど低い声で電話を出る
龍也《イラついてるな。林檎が騒いでるぞ?電話切られたー!って》
『別にオレが居なくても入学式なんてそこまで重要じゃないだろ…』
龍也《そういう問題じゃねぇよ…って、おい!林檎…!》
いきなり電話を取り合う声
林檎《私はちゃんに会いたくてこの日を楽しみにしてたのよ!?》
龍也《林檎とりあえず携帯返せって!》
ガヤガヤと煩い電話を再び乱暴に切った