第14章 マスターコース
カミュ「出る気か?」
『もちろん』
そう言って勝ち気に笑うはスタスタと歩いていく
『俺がZEROだー!』
激しいダンスと歌声は観客を沸かし、盛り上がりの時にはバク転まで決める
先程の怪我が嘘のように
だが、グラッと傾く身体
それすらパフォーマンスに変えていく
『サンキュー!』
ワーッ!と観客が湧き上がる
ハンデを背負ってまで穴を埋めようとする姿勢は眩しく、そして愚かに見えた
『っ…はぁ…はぁ…』
戻ってきたの額からポタポタと落ちる汗は尋常ではない
かなり我慢していたのだろう
けれど観客にはアンコールを期待されている