第10章 いつかの約束
「!」
「速ぇ…!」
『骨が折れるということ教えてやろうか?』
「は?…!」
ヒュッと突き出された拳に不良達は1歩後ずさる
その拍子にフードが外れ顔が見える
赤い目に黒い髪
誰もを魅了する顔立ち
『悪いけど通してくれね?』
少しだけ笑みを浮かべ言う顔に不良達はバタバタと走って去っていった
『あ…』
さっきの拍子で落ちたケータイを拾い上げる
『……壊れたな』
タップしても反応しないケータイに舌打ちするとそのままポッケに突っ込んだ
そしてフードが外れたことを忘れたのか、そのまま歩き出す