第2章 彼氏は菊地風麿くん。
「そいつの名前なんだっけ?」
いつもと声の様子が違う。
「えっ、ゆうすけだよ」
聞かれた通りに答えるしかなかった。
「ゆうすけね。」
「風麿くん、どうしたの?」
「どうもしねーよ。」
「どうもしなくないよ?」
思わず、私は風麿くんの肩に手を置いた。
その手を崩すように手をとり
バランスを崩した私を風麿くんが抱き締めた。
初めて・・・抱きしめられた・・・
「ふ、風麿くん?」
風麿くんの腕は力強くて抵抗することもできない。
「香穂・・・。」
「えっ??」
「お前は、俺んだろ。忘れてんなよ。」
「忘れてなんかないよ。」
「俺以外の男見んな。」
「見てないよ!風麿くんだけだもん。」
風麿くんの力強い腕がゆるんだ。
私の目を見つめる風麿くんから、
視線を離すことができなかった。