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黒蝶が飛ぶ頃に―陰陽師― R15

第2章 episode 1




《まだ難しい話だったね。所でよ。オマエのママはどこにキエタ?》

『え、ママ?』

《ああ、そうだ。ママはどこにキエタ?》


ママ──
そう言えばママはどこに消えたんだろ?

いつの間にか消えてたな。


《オマエのパパはどこにキエタ?》


そうだ。パパもどこに消えたっけ?




あれ──みんな、どこに消えた?



《忘れたか? オマエのママもパパも全部、オマエが──》

『やめてぇぇぇえええ!!』

ガバッとはね起きた上半身。
その際、勢いよく柵に肘をぶつけて顔を歪める。


いったぁ。って、なんだ──夢か。



(どこに消えた?)



アハは、馬鹿みたい。

と、息をつく束の間


──ガラガラッ!!

「何事だ!? ……って、起きたのか」



『び、ビックリ』


ふと木製の扉を勢いよく開けて入ってきたのは、綺麗な顔をした美青年だった。

肩まで艶のある黒髪に、アメジストの様な綺麗な瞳。そして薄黒の長シャツに黒のズボンを纏ったその風貌は、まさにモデルそのものみたいだ。

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