• テキストサイズ

黒蝶が飛ぶ頃に―陰陽師― R15

第2章 episode 1




「着いたぜ。ここにあんたと話したがってる人がいる。」


連れて来られたのは、先ほどいた部屋から降りてきた1階。長く続く廊下の途中にあった扉の前だ。

どうやらこの家、というよりお屋敷は広く、所々沢山の部屋を見つけた。そして少しばかり古風な雰囲気があって、とてもよく落ち着くんだ。この木の廊下といい、現代のフローリングとはわけが違う。やっぱり木造建築っていいな。


「どうかしたか?」

『いえ、なんでもないです』

「……そうか」

『あの、部屋に入っても大丈夫なんですか?』

「ああ。連れて来る事は知らせてある。というか、頼まれたからな」


『そうですか』


そう俯いては少し躊躇い、ノックする為に作った手が止まる。だけど、


(―――よし)


意を決して扉に3回ノック。

そして


『失礼します!』


先に声を出してから扉を開けた。

すると


「わぁー! ちゃんと目覚めてくれ良かったッスー!」


これまた背の高い男性がやって来たかと思えば、いきなり抱き締められる身体。


『わ』


彼は私の首筋に顔を埋めると、さらにきつく抱き締めた。


/ 11ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp