第6章 織田信長【オダーノブナガ】
さて、じゃあどうやってこの反物を信長に渡すのかが問題だ。
正面切って「贈答品だ」と下々の輩に預けた所で、物が物だけに信長まで行き着くか怪しいもんだ。
そうなりゃ直接手渡す方が手っ取り早いよな。
俺は再び、以前に自分で切り拓いた潜入経路を使って天主へ向かった。
流石に昼日中では誰かに見咎められる可能性が高い。
だから夜更けに、確実に信長が天主に居るであろう時刻を見計らった訳だが………
到着してみると、其処では信長と『』が愛し合っていた。
一糸纏わぬ姿で絡み合う二人。
信長は惨過ぎる疵に塗れた『』の全身に、一切の蟠りも無く舌を這わせていた。
「、気持ち良いか?
俺の舌で昂ぶるのか?」
柔らかな視線でそう問う信長に向かって『』は愉悦溢れる表情で何度も頷く。
「本当に貴様は……愛らしくて堪らぬ。」
その言葉が嘘では無い事を証明する様に、信長の舌と指が丁寧に『』を果てさせた。
そして二人は繋がり合う。