• テキストサイズ

掌中之珠~イケメン戦国~

第4章 罪悪滔天【ザイアクトウテン】


「いっ…ああっっ!」

聞こえたのは悲鳴。

それから十参號が身体を震わせる度に伝わる振動。

激痛に耐える十参號を見下ろし………

どうして俺の一物は更に膨張してやがるのか。

本当に自分が悍ましくて堪らねえ。


一物はまだ半分程しか埋まっていない。

まだまだ先へ進んで、己の悦楽を貪る為に十参號を苦しめるんだな……俺は。

少し腰を揺らしてみても一物の先端は何かに阻まれて進めない。

此れを抉じ開けなきゃいけねえのかと、全身がじっとりと汗ばんで仕舞う俺を

「……捌…號…」

十参號が掠れた声で呼んだ。

はっと我に返ってその顔を見遣れば、十参號はにっこりと微笑んで告げる。

「平気、だから……来て。
 私だって捌號の全部……欲しいの。
 ………お願い。」

胸が突き上げられる程に可愛くて可愛くて……それなのに俺の行為で苦しめている。

そしてその上で俺は一層昂ぶるんだ。

もう何が何だか分からない感情に支配され、ぐるぐると巡る思考の中、それでも俺は覚悟を決めた。


「分かった。
 ……………耐えろよ。」

上体を少し前に倒し、上から突き刺す様にして一気に腰を沈める。

「ひぅっっ………!」

先端がぷつっ…と何かを突き破った感触。

既に声を上げる事も出来ず、眉を顰め唇を噛み締める十参號の顔を見て、そこから徐々に視線を下ろして行き結合部分へ辿り着いた。

俺の望んだ通り、根元まで埋まった一物。

十参號の尻の下に在るぐっしょりと濡れた敷布には、じわじわと緋色が滲み出している。

分かってはいた。

疑った事もねえ。

それでもやはり俺が『初めて』なんだと目の当たりに見せられて、不覚にも鼻の奥がつんと痛んだ。

「ごめん……ごめんな…十参號。
 ………ありがとう。」

繋がったまま更に上体を倒し、震える小さな身体を力一杯抱き締めると

「ふふ……捌號ってば、変なの。」

十参號も俺の背中に腕を回して微かに笑ってくれる。

そしてそのまま、お互いに身動ぎもせず只抱き締め合い続けた。
/ 65ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp