第4章 罪悪滔天【ザイアクトウテン】
「誰に、何をされるのを想像したんだ?」
「………っ。」
当然十参號は答えない。
更に恥じる様子で唇を噛み締めた。
「言えよ、十参號。
誰に、何をされたかった?」
少し強い口調で咎めてみれば、素直な十参號は蚊の泣く様な声であっさりと白状する。
「捌號に………
今……されてる…みたいな……」
望んだ通りの答えに俺の顔は自然に綻び、もう本当に自分自身を止められないと覚った。
「じゃあ、お前の所望に応えてやらなきゃな。」
「……んっ!」
俺の指先が十参號の入口を捉える。
「只、こんなもんじゃ済まねーぞ。
俺を確りと受け入れろよ。」
十参號の中にゆっくりと中指を差し込んで行く。
少しずつ進む毎に十参號の身体は強張った。
「力を抜け、十参號。
余計にお前を傷付けちまいそうだ。」
「ん……ふっ…」
充分に潤ってはいるが、それでも十参號の中は俺の指を拒否する様に固くて緊い。
其所を丹念に解しつつ指を進ませながらも、この状態で十参號を破瓜させるのは無理なんじゃねーか……
どうしてもそんな不安が湧き上がって来る。
その時、十参號の両腕が俺の首に回され
「私……乱暴でも構わないって言ったでしょ。
捌號のしたい事、したい様に………して。」
俺の耳元に顔を寄せて掠れた声でそう囁いた。
………十参號は俺の躊躇を簡単に見透しやがった。
そんなら今度は俺が覚悟を決めなきゃな。
「了ー解。
じゃあ俺の好きにさせて貰う。
十参號、どーしても耐えらんねえってなったらちゃんと言えよ。」