第1章 静寂とはじまり
「大丈夫か?」
ルルーシュは少女に手を差し出し起き上がらせる
『は、はい⋯大丈夫です』
「おい!止まれ!!おい!!」
止まる様子はないトレーラー
ったく中にもハシゴつけておけよな⋯
ルルーシュが心の中で愚痴をいっていると
突如トレーラーの上空に現れたヘリコプター
《おい!そこのトレーラー!直ちに停車せよ!》
トレーラーに向かって打ち込まれる銃撃
ギリギリのところでそれをよける
「今は迂闊に動かないほうがいいな、危なそうだし」
『そう、ですね⋯一体なにが起きてるのか⋯』
トレーラーの荷台の薄暗い中を見回すと大きなタンクのような物がある
これは何だ?毒ガスか?
一刻も早くここから出ないと⋯
それに彼女もきっと不安でいっぱいのはず⋯
「君、名前は?」
ルルーシュは不安そうに周りをキョロキョロ見回す少女に優しく語りかける
『え?あ、私はと言います』
初めましてと小さくお辞儀する
「俺はルルーシュ」
ルルーシュもよろしくと小さく微笑んだ