第1章 静寂とはじまり
「ふーぬけたー」
バイクは暗く気味が悪かったゲットーを抜け、租界に出た
《帝国臣民のみなさん、私たちの心は今、二つに引き裂かれています!》
「なんだ?」
リヴァルとルルーシュは租界の街のビルのモニターに映し出された映像に目を向けた
《悲しみと怒りの心にです!》
モニター移っていたのは日本人によって行われるテロ行為だった
「あーまたテロだ。ここんとこ多いんだよな~~」
こわいこわい。と渋い顔をするリヴァルとは裏腹に
ルルーシュはモニターをじっと見つめていた
その支配に抵抗し
繰り返される日本人によるテロ――――――
なくならない戦争――――。
《これが正義の戦いなのです!さあみなさん正義に殉した8名に哀悼の意を―――― 》
いくら泣いても叫んでも
願っても祈っても
「どうせ世界は変わらない・・・」
ルルーシュはバイクのエンジン音と受ける風に消されてしまうくらい小さな声で呟いた。